県外から沖縄の不動産を購入する際の注意点とは?失敗しないためのポイントを徹底解説
- staff
- 4月14日
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青い海と澄んだ空、ゆったりとした時間の流れる沖縄に魅了され、「いつか沖縄に資産を持ちたい」と考える方は多いのではないでしょうか。
最近は特に、移住や別荘利用、投資目的で沖縄の不動産を購入する県外の方が増えています。しかし、沖縄の不動産市場は本土とは異なる特性があり、事前にしっかりと情報収集をしておかないと「こんなはずじゃなかった」と後悔することになりかねません。今回は、県外から沖縄の不動産を購入する際の注意点とポイントを詳しく解説します。これから沖縄での不動産購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

1. 沖縄ならではの不動産市場の特徴を理解しましょう
沖縄の不動産市場を分析する上では、「観光地需要」と「供給のバランス」を正しく把握することが重要です。沖縄は観光地としての人気が高く、リゾートマンションや民泊向けの物件が多数あります。
一方で、市街化調整区域や自然公園法などの規制によって、住宅地として不動産の供給が限られている地域もあり、エリアによっては既存の中古建物の価格が高騰しているケースもあります。また、恩納村などのように、新規旅館業民泊の許可を制限しているエリアも存在するため、需要があるエリアでも行政によって供給がコントロールされている場合もあるので要注意です。
観光地や米軍関連施設の近隣では、時期によって物件価格の動きが激しい傾向がありますので、地元の不動産事情に詳しく信頼できる不動産業者と連携することが一番の近道といえます。
もう一点、沖縄の不動産の特徴として考えられるのが、台風や塩害など自然環境のリスクです。沖縄は台風の通り道であり、海に囲まれているため、塩害の影響を非常に受けやすい地域です。建物の劣化スピードが本土より早い場合があり、耐候性や防錆性に優れた建材が使われているかなど、建物の構造や管理状態を入念に確認する必要があります。
2. 物件選びで気をつけるべきポイントを解説
「沖縄」とひとくちに言っても、本島・離島、北部・南部などエリアごとに生活環境や不動産価格は大きく異なりますので、エリア選定は慎重に行う必要があります。那覇市内は利便性が高い反面、地価は高騰し切っている傾向にあります。
一方、北部や離島は自然に囲まれた環境で、価格は都心部と比較すると抑えめですが、生活インフラが整っていないことも多いので、ライフラインに関する事前調査も必須となります。物件情報に記載のない場合は必ず不動産会社に確認をするようにしましょう。
もうひとつは、実際に現地に足を運ぶことがポイントになってきます。インターネットで物件情報を確認することはできますが、現地に行って実際に環境や建物の状態を確認することが非常に大切です。日当たり、騒音、周辺住民の様子、近隣施設など、ネットでは分からない情報が現地にはあります。
可能であれば複数回、異なる時間帯や天候で訪問し、物件とエリアの特性をしっかり把握しておきましょう。どうしても現地に行くことが難しい場合は、現地の不動産会社とテレビ電話で繋いで、リアルタイムで現地確認ができるサービスを利用するようにしましょう。
3. 県外から購入する際の契約手続きでの注意点について
地元業者との信頼関係の構築を図ることが成功へのカギになります。県外からの購入者に対して、地元の不動産業者(特に古くから沖縄で事業を行っている老舗不動産会社)は、やや慎重な対応をとることもあります。信頼できる業者と綿密なコミュニケーションを取りながら、納得のいく取引を進めていくことが重要です。
不動産会社選定の際には、口コミや実績を確認し、県外の購入者に向けて積極的に情報開示をしている不動産会社を選ぶと安心です。Googleのクチコミを確認する際には、平均評価が星3つを下回る会社は避けておくのが無難です。一概には言えませんが、クチコミ数が5件を超えていて、評価が3未満の会社はインターネット上のみならず、沖縄の不動産業界内でもあまり良い評判を聞くことはない傾向にあります。
また、案件の話が進み、契約手続きに入った際には、必ず売買契約書と重要事項説明書を事前によく読み込むようにしてください。沖縄県では、本土と異なる条例や制限がある場合もあります。例えば、景観条例や開発制限、接道条件など、後から「知らなかった」では済まないケースも多いです。加えて、沖縄の不動産会社は本土と比較すると、契約書や需要事項説明書に細部の取り決めを記載しないケースが多いので、後からのトラブルを防ぐためにも、口頭で合意している内容も必ず書面に記載しておいてもらうように注意が必要です。
特に「重要事項説明書」はよく読み込んで、疑問点は事前に必ず確認しましょう。不安な場合は、取引に精通した不動産コンサルタントや行政書士や弁護士など専門家の意見を聞くのも一つの手です。
4. 購入後の維持・管理も計画的に
県外在住の方がセカンドハウスや別荘を購入する場合、利用頻度が低ければ空き家状態になることもあります。湿気の多い沖縄では、締め切った状態が長く続くとカビや腐食の原因になります。クローゼットに洋服を放置しておくと、1カ月もしないうちにカビで真っ白になることもあります。
定期的な換気や清掃、郵便物の整理など、物件を管理してくれる業者と契約することをおすすめします。弊社でも空き家の管理を行っておりますが、月額数千円〜で対応してくれる不動産会社も多く存在します。
物件を購入した後は、固定資産税をはじめとする各種費用が発生することにも注意が必要です。特にマンションであれば管理費や修繕積立金など、維持にかかる費用をあらかじめ確認しておきましょう。
沖縄の土地の固定資産税は、実勢価格と比較するとまだまだ低い傾向にありますが、固定資産税評価も地価の高騰に影響を受けて年々上がっていくことは予め想定しておく必要があります。将来的な費用負担を見据えた計画を立てておくことで、安心して物件を保有できます。
5. 沖縄の文化や地域性への理解を深めておく
沖縄は「ゆいまーる」と呼ばれる助け合いの精神が根付いた地域です。地域コミュニティとの関わりが強く、近隣住民との良好な関係がとても大切になってきます。いきなり県外から移住して住み始めると、最初は戸惑うこともあるかもしれません。地域の行事に参加してみたり、近隣の方とすれ違った際に挨拶を大切にするなど、積極的なコミュニケーションを心がけましょう。
独自の文化や習慣への理解も必要です。沖縄には本土と異なる文化や風習が数多くあります。お墓のスタイルや行事、言葉の違いなど、理解が浅いままに住んでしまうとトラブルの元になることもあります。事前に沖縄文化について学び、地域の慣習に敬意をもって接することが、円満な不動産取引や購入後の生活にもつながります。
◎現地の不動産会社からの情報収集と念入りな事前準備が成功のキーワード
沖縄の不動産購入は、本土の常識が全く通じない部分も多く、慎重な情報収集と事前準備が必要です。エリアの選定から契約、購入後の管理や地域との付き合いまで、トータルで考えることが求められます。
県外からの購入者だからこそ、現地との距離を感じさせないような丁寧な対応が重要になります。信頼できるパートナーとともに、沖縄での理想の暮らしを実現してください。
この記事が、沖縄の不動産購入を検討する方の一助となりましたら幸いです。
県外から不動産売買を検討される方に向けて、弊社の窓は常に開かれています。
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