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沖縄独自の不動産投資商品「軍用地」の特徴と売却や購入検討時の注意点について

◆そもそも軍用地投資とは・・・


 「軍用地」には様々な種類があり、日本の自衛隊が使用している土地や、那覇空港の敷地なども軍用地として大別されますが、中でも沖縄において圧倒的に比率が高く、件数も多いのは「在日米軍施設」の軍用地になります。


沖縄の軍用地一覧

 実際に「軍用地投資」と聞くと、真っ先に「沖縄」を連想される方も多いと思いますが、これは上図のように米軍関連施設が、沖縄県全体の約8%、本島においては約15%の面積を占めており、日本全国の「在日米軍施設」の総面積のうち、その約70%が沖縄に集中していることが大きな原因として挙げられます。


 もうひとつの理由は、本土(内地)の在日米軍施設は元々日本軍が使用していた国有地である基地を使用していることが殆どのため、売り物件として軍用地が市場に放出されることが少ない一方、沖縄では、戦後多くの民有地が強制的に米軍に占用されてしまった悲しい歴史があることから、基地内にある民有地の比率が圧倒的に多く、たびたび軍用地が民間で売買されているため、沖縄独自の投資商品というイメージが定着しているのが実態です。


 さて、投資商品として見た場合の「軍用地」は、一般的には【ローリスク・ミドルリターン投資】に分類されることが多いです。【ローリスク】と言われる所以は、日米安全保障条約に基づいて、「日本政府」が地主から敷地を借り上げ、米軍に軍用地として提供するという形態を取っていることが挙げられます。地主にとっては、日本国が賃借人であるため、一般的な不動産投資のリスクである地代の未払いや滞納の心配が不要という点が大きな安心材料となっているのです。


 それでは、次に軍用地が何故【ミドルリターン】と言われるかについて理由を解説していきます。


◆軍用地投資の魅力(複利運用&レバレッジ効果)


 軍用地投資と他の投資商品を比較する上で、はじめに軍用地投資の弱点(デメリット)に言及すると、それは圧倒的に「表面利回り」が低いことです。軍用地投資では、利回りを表す「%」ではなく、年間地料と売買価格との差の「倍率」で表現することが一般的で、その倍率は施設や立地条件等によって変動しますが、概ね「50倍」前後(40~60倍)がひとつの相場になっています。売買価格が年間地料の50倍であると、購入価格を回収するまでには表面計算でも単純に50年かかることになり、利回り表記にならすと「2%」前後という指標になります。これは、他の不動産投資商品(4~8%程度が主流)と比べると相当低い水準といえます。


 この利回り(倍率)だけを見ると【ミドルリターン】と表現するのは違和感があるかもしれませんが、軍用地には、単純な表面利回りだけでは表現できない多くの魅力が存在します。下記①~④がその代表的なものです。


①    保有時の固定費がほとんど必要ないこと

②    相続対策に有効であると言われていること

③    地代が毎年のように上昇する性質があること(複利運用)

④    上昇した地代をもとにした高倍率で売却できること(レバレッジ効果)


 順番に触れていくと、については、一般的な不動産投資で必要となる管理費や修繕費、賃借人の入退去時にかかる手数料や広告宣伝費などの諸費用が不要となります。固定資産税や地主会に入会する場合の年会費こそ必要となりますが、合計しても大きな支出にはならないことが多いため、「実質利回り」が「表面利回り」と極めて近い水準であることを意味します。


 について、軍用地の「相続税評価額」は「公用地の評価倍率方式」で算出されることが一般的であり、その計算には「固定資産税評価額」が使用されることが多いのですが、この「固定資産税評価額」と「実際の取引価格」が大きく乖離することが多い点に加えて、軍用地は「期間の定めのない地上権が設定されている」ものとして、相続税評価額算出時に40%の評価減がなされるため、圧縮率が高く、相続税対策に大きな効果をもたらすことが多いことで知られています。被相続人が軍用地を購入した後に相続が発生した場合は、表面的な利回りを見るだけでは計り知れない大きな間接的利益を相続人が享受することもあり得ますし、相続税額を現金で用意することが難しい場合には、その軍用地の一部を分筆して売却し、必要額を現金化することによって、納税財源を迅速に確保することも可能となりますので、軍用地は、相続と非常に相性が良い商品と言うことができます。


 は、軍用地投資の一番の魅力であると言えますが、軍用地の地料は防衛省が毎年改定を行っており年々上昇しています。これは、元々の地料が安すぎることに加えて、沖縄の地価が凄まじい勢いで上昇を続けていることが影響しており、施設や地目にもよりますが、長年にわたり毎年1%程度の上昇を続けている軍用地も多いです。前年から1%上昇した新地料に対して、翌年は更に1%を乗じた金額が上昇していくので、複利運用でどんどん地料は増えていくことになります。長期間保有するにつれて、年間収入が複利的に増加していくというのは、通常の不動産投資では考えられない特徴であると言えます。


 最後にですが、軍用地を暫く保有した後、の効果によって大きく増額された年間地料をもとに、軍用地の低い利回り(高い倍率)で譲渡すれば、大きなレバレッジが効くため、高い確率で売却益を確保できることになります。つまり、軍用地は継続的な地代収入で利益を得る「インカムゲイン」だけでなく、高確率で将来的な売却益をも確保できる「キャピタルゲイン」の要素も持ち合わせているため、保有時にも売却時にも利益を見込むことができる優秀な投資商品と言えるでしょう。


◆軍用地の売却や購入時の注意点について


 前述の通り、様々な魅力があり、比較的リスクも少ない投資商品である軍用地ですが、売買の際にはいくつか確認しておいた方が良い点や注意点が存在しますので、ここでは代表的なものをいくつかご紹介します。これらは倍率を算定する上でも、重要な要素になり得ますので、保有している軍用地や購入検討中の軍用地がどのような状況であるのかを正しく分析しておく必要があります。


【返還予定の有無】

 軍用地は返還が完了すると基本的に地代収入がなくなりますので注意が必要です。但し、立地に優れている物件については、返還が決まると更に価格が上昇するケースもあり、軍用地としての年間地料倍率から算出した価格よりも、返還後の土地の坪単価で算出した価格の方が高額になるような土地の場合は買い注文が殺到することも考えられます。また、返還前に行政が好条件で民有地を買取する制度を用意している場合もあり、この場合、譲渡税の特別控除などが利用できますので、ひとつの有効な選択肢となることもあります。


【対象となる軍用地の地目】

 軍用地には、宅地や山林、墓地、畑など、様々な地目が存在しますが、中でも今後宅地への変換が期待される「宅地見込地」は、保有時の地料上昇率が高い傾向にあり、人気があります。また、登記上の地目が農地(畑や田)である場合は、原則として売買時に「地目変更登記」の手続きが必要となります。


【確認すべき物件資料】

 軍用地売買において、事前に確認しておくべき資料は、①土地賃借料算定調書(土地明細書)、②土地の登記簿謄本、③固定資産税の金額が分かる資料(納税通知書等)、④航空写真付き地積併合図(地番図)、⑤公図、⑥地積測量図などが挙げられます。境界や面積が不明確なため、分筆申請ができない土地も存在しますので、①②③⑥に記載の面積に相違がないかについても確認をしておくことをお勧めします。


 沖縄独自の不動産投資商品「軍用地」の売却や購入時には様々な注意点が存在しますが、まずは基本的な特徴を理解した上で、様々な物件情報に触れながら、相場感を抑えていくことが重要になります。相場が分かれば、掘り出し物件に対するアンテナを張っておけるようになるので、効率的に投資判断ができるようになります。


 但し、優良物件は購入申し込みが入るまでの足も速いので、物件情報をいち早く紹介してもらえるように軍用地を扱う不動産会社とのコネクションが非常に重要になります。


 弊社でも水面下の軍用地情報が入った際には、既存のお客様へ優先的にご案内することもありますので、軍用地投資にご興味のある方はぜひ、物件情報リクエストよりご登録をされてみてください。


 軍用地の売却をご検討されている方も、お客様のご意向や土地の状況を十分に把握した上で、丁寧にご対応をいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。





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